平成28年度中間報告会を開催
平成28年12月20日(火)仙台市戦災復興記念館において平成28年度RMPC研究会中間報告会を開催いたしました。報告会には、遠藤顧問ならびに北辻代表幹事をはじめ、16社17名の皆様に参加いただきました。
最初に、金子代表幹事補佐から、再生骨材コンクリートの耐久性試験について、国土交通省から出された「コンクリート副産物の再生利用に関する用途別品質基準」の説明、この品質基準に関してダイイチ社での耐久性試験供試体の作成状況、そして、暴露試験用ふたの設置状況についての報告が行われた。
続いて、(国研)土木研究所 寒地土木研究所 耐寒材料チームの清野昌貴氏から、再生粗骨材を用いたコンクリート供試体で塩水湛水の凍結融解による表面剥離抵抗性を、ASTM C672スケーリング試験によって評価した結果が報告され、50サイクルまでの結果では、再生粗骨材のみを使用したコンクリートで高炉B種セメントを用いると表面剥離が若干大きい傾向にあること、引き続き継続して調査を行い、長期耐久性についても評価を行うとのことであった。
後半の特別講演では、科学研究費の応募で北辻先生が総括を務める「リサイクル材料を用いた漁礁築造技術の開発」の研究協力者である、東京大学名誉教授 放送大学教授の吉村先生並びに龍谷大学客員教授 JFEスチール(株)社友の林先生からご講演をいただきました。
吉村先生からは、「鉄と生物」と題して、生物の進化における鉄とのかかわり、生物へ取り込まれるための鉄の形態について、詳細な説明が行われました。
また、林先生からは「鉄イオンを含むリサイクル材を活用した漁礁ブロックの開発」と題して、製鋼スラグを用いた海域環境修復技術の開発実績並びに今回の科学研究費応募テーマの研究開発体制や開発課題に関する説明が行われました。お二人の特別講演は機能性材料に関するもので大変興味深いお話を伺うことができました。