2025年4月の記事一覧
令和6年度中間報告会を開催しました
令和7年2月27日(木)中小企業活性化センターにおいて令和6年度RMPC研究会中間報告会を開催いたしました。報告会には、会員社、10社13名の皆様並びに北辻会長、特別講演講師の宮城大学 事業構想学群 小沢晴司教授および事務局が参加しました。前半は、最近のRMPC研究会の活動状況について、北辻先生から、ご報告をいただいた。
いま、コンクリート産業の課題として、持続可能な製造プロセスへの転換が求められている。1つは、天然資源依存を低減するコンクリートの資源循環。2つ目はコンクリート塊を再資源化するコンクリートの製造。3つ目が環境負荷を低減するコンクリート製品の提供である。当研究会で、これまで取り組んできた再生骨材が、いま注目されており、今後も一つの大きなテーマと考えている。再生粗骨材Mを用いた即脱コンクリート製品が、西日本で検討されているとの情報提供もありました。
また、酒田港 北港船だまりにおけるブルーインフラ実験に選定された、藻場再生ブロックのモニタリング状況について、報告がありました。海底が砂地になっており、実験場としてはあまり適しておらず、砂がブロックを覆ってしまうことも認められたが、もう1年、追跡調査を実施したいとの説明が行われました。
後半は、宮城大学 事業構想学群 教授 小沢晴司氏から「地図に残してはならない仕事~低放射線廃棄物中間処理施設の行方~」と題して、福島環境再生の現状についてのご講演をいただきました。 小沢先生は、元環境省福島環境再生本部長であり、 東日本大震災後の福島県において環境行政に携わっておられました。
本題に入る前に、宮城大学 大和・太白キャンパス・坪沼農場の森林が、東北の大学としては初めて環境省の「自然共生サイト」に認定されたことが紹介されました。なお、小沢先生が認定作業の中心となられたとのことです。
小沢先生からは、福島第一原子力発電所の事故による環境汚染の発生メカニズム、除染とは何か、除染による被ばく線量低下方法などの基本的な事項の説明、さらに、除染作業の実際例なども紹介されました。また、仮置き場とは、中間貯蔵施設とは、といった、わかっているようで、よく理解していなかったことについても説明いただきました。現在、除染で生じた除去土壌等の30年以内に福島県外での最終処分に向けての取り組みが行われており、私たちも注視していかなければならないと実感させられました。
(R07-03-25)