お知らせ

2017年12月の記事一覧

平成29年度中間報告会を開催

平成29年12月14日(木)仙台市戦災復興記念館において平成29年度RMPC研究会中間報告会を開催いたしました。報告会には、遠藤顧問ならびに北辻会長をはじめ、16社27名の皆様に参加いただきました。

最初に、金子副会長から、再生骨材コンクリートの耐久性試験について、凍結抑制剤散布の影響によるコンクリート製品の劣化について、今年度も継続して調査を行うため、3設置箇所の積雪前の状況を確認した結果が報告された。今年度は、高炉セメントによる影響を確認するために製造した暴露試験用のふたを、東北技術事務所の協力を得て、新たに敷設いただいたことも報告された。

続いて、(国研)土木研究所 寒地土木研究所 耐寒材料チームの野々村佳哲氏から、再生粗骨材を用いたコンクリート供試体で塩水湛水の凍結融解による表面剥離抵抗性を、ASTM C672スケーリング試験によって評価した結果が報告され、300サイクルまでの長期耐久性についても、良好なスケーリング抵抗性を示したとのことであった。
今年度、新たに作製した試験体の50サイクルまでの結果について、セメント種が支配的要因で、フライアッシュ<普通<高炉の順でスケーリングが大きくなるのは昨年と同じ傾向であること、1日水中養生の効果は明確でないこと、スケーリング量が昨年に比べ5倍程度に増大しているが原因は不明であること、などの報告が行われた。

最後に、再生骨材コンクリート普及連絡協議会の柴谷会長から、コンクリートリサイクルへの取り組みの経緯に関する講演が行われた。コンクリートのリサイクルを考えなければならないと各機関・団体が基準づくりを始めてから、JIS制定まで約30年かかっていること、近年ようやく再生骨材の使用について認知さて来ていること、その中でJISA5022(再生骨材コンクリートM)の改正作業が行われており、そのポイントについて説明が行われた。国の建築・土木の動きから、地方自治体へも波及しており、東京オリンピックを機にさらに普及させたいとの抱負を述べられた。(H29-12-26)

現道に設置した暴露試験用ふたの積雪前の状況を確認しました

当研究会では、土木研究所及び東北技術事務所と連携して、再生粗骨材を材料としたコンクリート製品を凍結抑制剤を散布する箇所に設置し、凍結抑制剤散布の影響によるコンクリート製品の劣化について評価を行うため、現道へコンクリートふたを設置し、暴露試験を行っています。

今年度も継続して劣化について調査を行うため、金子副会長と事務局で写真撮影を行い、積雪前の状況を確認しました。
また、今年度は、高炉セメントによる影響を確認するために製造した暴露試験用のふた板を、東北技術事務所の協力を得て、新たに敷設していただきました。(H29-12-4)