お知らせ

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プレキャストコンクリートへの再生粗骨材Mの有効活用について

 令和3年6月、国土交通省大臣官房技術調査課から「プレキャストコンクリートへの再生粗骨材Mの有効活用について」、以下の事務連絡並びに補足のメール文が各地方整備局技術調整管理官等宛に通知されております。

 

 
プレキャスト製品における
再生骨材Mの利用について(拡大する)
  プレキャスト製品における
再生骨材Mの利用 補足(拡大する)

 

 これは、平成28年3月の通知「コンクリート副産物の再生利用に関する用途別品質基準」においては、塩害地域や凍結防止剤(塩化ナトリウム)散布地域では塩害や凍害が促進される懸念があるため、プレキャスト製品への適用を見送っておりましたが、土木研究所、東北技術事務所、宮城大学(北辻研究室)で共同研究を行い、塩害地域や凍結防止剤散布環境でも十分な耐久性を有する再生骨材コンクリートの品質および評価方法が整理され、「プレキャストコンクリートへの再生粗骨材Mの有効活用に係わるガイドライン(案)」としてとりまとめられたものです。

 今後、再生粗骨材Mを用いたプレキャストコンクリート製品の普及拡大に大いに貢献するものと考えられます。なお、このガイドライン(案)は土木研究所ホームページの下記URLからダウンロード可能です。

https://www.pwri.go.jp/team/imarrc/research/tech-info/co543.pdf

令和3年度定時総会を開催いたしました

令和3年7月16日(金)仙台市中小企業活性化センターにおいて、令和3年度定時総会を開催致しました。総会には、遠藤顧問、北辻会長、本会会員10社11名(ほかに、委任状出席8社)が出席されました。

定時総会では、令和2年度の事業について、北辻会長から、鉄鋼スラグ入り漁礁ブロックの開発研究、凍結防止剤散布地域における再生骨材コンクリートの有効利用技術の開発に関する共同研究、さらに資源循環コンソーシアムと連携したフライアッシュの利活用に関する活動状況が報告されました。
続いて、収支決算書の説明、会計監査報告が行われ、令和2年度事業、決算について承認されました。また、令和3年度の事業計画について、新田幹事から、令和2年度からの継続した活動を中心に事業を実施していく旨、説明が行われ、続いて、収支予算については事務局より、多くの繰越金があることから、今年度に限り、年会費を3万円とする提案があり、事業計画並びに予算案が承認されました。
役員改選では、会計監事は複数が望ましいということで、恵和興業社の宮崎幹事に会計監事になっていただくこととされました。
閉会の挨拶で、遠藤顧問から、コロナ禍においても研究会活動を継続しているので、落ち着いたら、国交省などへの対外的な働きかけを行うよう激励がありました。

定時総会終了後には、第一印象研究所 代表 杉浦永子講師から「アンガーマネジメント&ペップトーク」サブタイトル-感情をマネジメントし職場の生産性を高める技術-と題した講演(研修)を伺いました。アンガーマネジメントは1970年代にアメリカで生まれた怒りの感情と上手に付き合うための心理トレーニングとのことです。
今回の講演では、怒りの正体およびそのメカニズムを教えていただき、実際のトレーニング(グループ討議)も実施いただきました。
ペップトークもアメリカのスポーツ界で生まれ、短く、分かりやすく、肯定的に相手をその気にさせる言葉かけだそうです。現在では、スポーツ界に限らず、ビジネス分野、教育分野、家庭でも広く応用されているとのことです。短時間で相手のモチベーションをアップし、成果を生み出すショートスピーチ「ペップトーク」により、職場の生産性を高めていただきたいとのお話でした。コロナ禍でのイライラ解消に、貴重なお話を伺うことができました。最高のペップトークは『ありがとう』とのこと。(R03-7-21)

令和2年度定時総会を開催しました

令和2年7月17日(金)仙台市戦災復興記念館において、令和2年度定時総会を開催致しました。総会には、遠藤顧問、北辻会長、本会会員9社9名(ほかに、委任状出席7社)が出席されました。

定時総会では、平成31・令和元年度事業、収支決算並びに会計監査報告、令和2年度事業計画・収支予算案が原案通り承認され、コロナ禍の中、感染防止に努めながら、令和2年度事業計画に基づき研究会事業が行われることとなりました。
閉会の挨拶で、遠藤顧問から、研究会も10年の活動を経て、様々な成果が生まれているので、今後、これらの成果を使っていただくために、特に国交省への働きかけを強めるようアドバイスがありました。

総会終了後には、北辻先生並びに金子副会長から、最近のRMPC研究会の活動状況が報告されました。北辻先生からは、海草・海藻が二酸化炭素を吸収する「ブルーカーボン」機能が注目されており、今後、生態系を育むのに適した防波堤の整備などが進められていくとの情報提供がありました。
また、磯焼け対策用漁礁ブロックの開発について、岩手県の海底並びに宮城県の海底に設置したブロックの調査状況が報告され、宮城県では移植したアラメの生長を継続調査し、岩手県では移植したコンブ(1年草)の生長を確認する予定とのことでした。
さらに、北辻先生が代表を務める資源循環コンソーシアム、循環資源活用検討部会のプレキャストコンクリートWG並びにフライアッシュWGと連携して実施しているプレキャストコンクリート製品におけるフライアッシュの利活用についての実験の状況について、研究の背景や室内試験の結果について説明が行われました。

金子副会長からは、共同研究「凍結防止剤散布地域における再生骨材コンクリートの有効利用技術の開発」について、報告されました。この共同研究は、土木研究所、寒地土木研究所、東北技術事務所、宮城大学が参加して、凍結防止剤散布地域における再生骨材コンクリート製品に求められる性能を整理して、使用する再生骨材の品質や配合と耐凍害性を明らかにし、再生骨材コンクリートの有効利用を図ろうとするものです。
これまで、7回の会議が開催され「プレキャストコンクリート製品への再生骨材の有効利用に係わるガイドライン」の作成と東北地方整備局での「再生粗骨材Mを利用したプレキャストコンクリート製品の適用に関する特記仕様」の準備を行っている段階で、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、作業が中断しているとの報告がありました。
最後に、北辻先生から、コンクリートに関して、石灰石骨材の溶脱についての話題提供もありました。(R02-7-22)

磯焼け対策ブロックを海中に仮設置

当研究会では、資源循環コンソーシアム 循環資源活用検討部会 スラグWGと連携して、磯焼け対策としての鉄鋼スラグ入り漁礁ブロックの開発研究を行っています。この漁礁ブロックは、本体部に鉄鋼スラグとキレート剤としてのクエン酸を混合したものを充填し、ポーラス部を設けたコンクリートふたを接合したものです。

一昨年に七ヶ浜町海域、昨年には釜石市海域に試験敷設し、経過観察を実施中です。
七ヶ浜町に試験設置したブロックでは、鉄分の上昇、固定した海藻の生長、貝類の付着等、一定の効果が確認されたため、新海域で再度実験を行うこととなりました。

これまで、ダイイチ社にて6基のブロックを製作いただき、令和2年4月25日(土)ブロックの搬入、海藻の固定、漁港内への海中仮設置を行いました。近日中に試験海域への搬送、本設置を行う予定です。
搬入、仮設置にあたり、ダイイチ社、アベゼン社、東栄コンクリート社にご協力いただきました。(R02-4-27)

令和元年度中間報告会を開催

令和2年2月7日(金)仙台市戦災復興記念館において令和元年度RMPC研究会中間報告会を開催いたしました。報告会には、遠藤顧問並びに北辻会長をはじめ、17社20名の皆様に参加いただきました。

前半は、最近のRMPC研究会の活動状況について、金子副会長から、共同研究「凍結防止剤散布地域における再生骨材コンクリートの有効利用技術の開発」について、報告されました。
この共同研究は、土木研究所、寒地土木研究所、東北技術事務所、宮城大学が参加して、凍結防止剤散布地域における再生骨材コンクリート製品に求められる性能を整理して、使用する再生骨材の品質や配合と耐凍害性を明らかにし、再生骨材コンクリートの有効利用を図ろうとするものです。これまで、7回の会議が開催され「プレキャストコンクリート製品への再生骨材の有効利用に係わるガイドライン」の作成と東北地方整備局での「再生粗骨材Mを利用したプレキャストコンクリート製品の適用に関する特記仕様」の準備を行っているとの説明が行われました。
また、北辻先生が代表を務める資源循環コンソーシアム、循環資源活用検討部会のプレキャストコンクリートWG並びにフライアッシュWGと連携して実施しているプレキャストコンクリート製品におけるフライアッシュの利用についての実験の状況について報告が行われました。このフライアッシュ混合実験については、研究の背景や室内試験の結果等について北辻会長からも補足説明が行われました。

続いて、北辻会長から、鉄含有量の多い製鋼スラグにクエン酸を加え、ポーラスなふた板で、海藻類の成長に必要な鉄分を制御しながら供給する漁礁ブロックの試作について説明が行われました。昨年、七ヶ浜海域に設置したブロックの周囲の海水の分析結果から鉄分が供給されていること、そして固定した海藻の生長も確認されていること、さらに今年度は岩手県釜石市海域に設置して追跡調査中であることも報告されました。

最後に、COP25で話題となった「ブルーカーボン」に関して、NHKでも紹介された、北海道泊村での取り組みについて、日本製鉄株式会社 スラグセメント事業推進部 市場開拓室 主幹 木曽栄滋氏から「鉄鋼スラグ製品による海の森づくり」と題した特別講演を伺いました。
当研究会でも検討している磯焼け対策ブロックと同じスラグ製品を活用した取り組みが磯焼け対策と同時に地球温暖化対策にもつながるという貴重なご講演を伺うことができました。(R02-02-26)

令和元年度定時総会を開催いたしました

令和元年6月27日(木)仙台市戦災復興記念館において、令和元年度定時総会を開催致しました。総会には、北辻会長、本会会員15社17名(ほかに、委任状出席5社)が出席されました。

定時総会では、平成30年度事業、収支決算並びに会計監査報告、令和元年度事業計画・収支予算案が原案通り承認され、令和元年度事業計画に基づき研究会事業が行われることとなりました。
また、役員改選が行われ、これまでの役員はすべて留任とされ、新しい幹事に恵和興業社 宮崎秀喜氏が推薦され、会社の了承が得られ次第、就任することとされました。

今回は、総会終了後に、金子副会長から、研究会活動報告として、再生粗骨材を材料としたコンクリート製品の暴露試験の現在の状況について報告されました。この暴露試験は、土木研究所、東北地整、宮城大学が参加して行っている共同研究「凍結防止剤散布地域における再生骨材コンクリートの有効利用技術の開発」の一環として行われているものです。

続いて、北辻先生から、鉄イオンを供給するスラグ活用漁礁ブロック(磯焼け対策ブロック)について説明が行われました。海水の分析結果から鉄分が供給されていること、そして、固定した海藻の生長も確認されているとの報告がありました。
また、再生紙製造の残渣のペーパースラッジの利活用について、フッ素の不溶化が課題であったが、エトリンガイトがフッ素を固定する可能性があるとの最近の話題が紹介されました。
また、コンクリートに関して、石灰石骨材の溶脱についての話題提供もありました。

総会、講演会終了後には、情報交換会が行われ、遠藤顧問にも参加いただきました。(R01-7-4)

 

平成30年度中間報告会を開催

平成30年12月18日(火)仙台市戦災復興記念館において平成30年度RMPC研究会中間報告会を開催いたしました。報告会には、北辻会長をはじめ、15社21名の皆様に参加いただきました。

最初に、金子副会長から、共同研究「凍結防止剤散布地域における再生骨材コンクリートの有効利用技術の開発」について、報告された。この共同研究は、土木研究所、寒地土木研究所、東北技術事務所、宮城大学が参加して、凍結防止剤散布地域における再生骨材コンクリート製品に求められる性能を整理して、使用する再生骨材の品質や配合と耐凍害性を明らかにし、再生骨材コンクリートの有効利用を図ろうとするものです。
当研究会では、この共同研究の一環として、再生粗骨材を材料としたコンクリート製品を凍結防止剤を散布する箇所に設置し、凍結防止剤散布の影響によるコンクリート製品の劣化について評価を行うため、現道へコンクリートふたを設置し、暴露試験を行っています。この暴露試験の現在の状況及び今後の追跡調査の予定などについて説明が行われました。

続いて、北辻会長から、鉄含有量の多い製鋼スラグにクエン酸を加え、ポーラスなふた板で、海藻類の成長に必要な鉄分を制御しながら供給する漁礁ブロックの試作について説明が行われた。すでにダイイチ社で試作品が完成し、アベゼン社で海洋(七ヶ浜)への敷設方法を検討中との報告があった。

最後に、前述の漁礁ブロックが磯焼け対策の一助になることが期待されることから、国立研究開発法人 水産研究・教育機構 東北区水産研究所 宮古庁舎 八谷光介 主任研究員から磯焼けについて、基礎的なお話を伺った。
水産庁の磯焼け対策ガイドラインによると、磯焼けとは、「浅海の岩礁・転石域において、海藻の群落(藻場)が季節的消長や多少の経年変化の範囲を越えて著しく衰退または消失して貧植生状態となる現象」と定義されているとのことで、海藻に関する基礎的事項、藻場の重要な役割について、説明を伺った。
磯焼けの原因を特定し、対策を講ずることは難しいとのことであるが、今回のリサイクル材を活用したコンクリート関連製品が一助となることを期待したい。(H30-12-25)

平成30年度定時総会を開催しました

平成30年6月28日(木)仙台市男女共同参画推進センター エル・ソーラ仙台において、平成30年度定時総会を開催致しました。総会には、遠藤顧問、北辻会長、本会会員19社21名(ほかに、委任状出席3社)が出席されました。

定時総会では、平成29年度事業、収支決算並びに会計監査報告、平成30年度事業計画・収支予算案が原案通り承認され、平成30年度事業計画に基づき研究会事業が行われることとなりました。最後に、遠藤顧問からご挨拶をいただきました。

総会終了後には、国立研究開発法人土木研究所先端材料資源研究センターの片平 博氏から、「再生骨材コンクリートの塩分環境下における耐凍害性評価」と題して、現在当研究会でも協力している再生粗骨材Mを用いたコンクリートの耐凍害性の検討の現状及び今後の研究の狙いについてご講演をいただきました。(H30-7-6)

現道暴露試験、2シーズン目の状況を調査しました

当研究会では、東北地方整備局、土木研究所、寒地土木研究所と連携して、再生粗骨材を材料としたコンクリート製品を凍結抑制剤を散布する箇所に設置し、凍結抑制剤散布の影響によるコンクリート製品の劣化について評価を行うため、現道へコンクリートふたを設置し、暴露試験を行っています。

設置した側溝ふたは、再生粗骨材を用いないもの、再生粗骨材置換率20%のもの、再生粗骨材置換率100%でフライアッシュを添加したもの、再生粗骨材置換率100%で高炉セメントB種を用いたものの4種類です。

設置箇所は、国道13号(米沢市万世町刈安)国道46号(雫石町橋場)国道45号(八戸市内)の3箇所で、平成28年11月に設置しております。
平成30年3月29日・30日の両日、2シーズン目の状況について北辻会長、金子副会長、事務局で調査致しました。また、高炉セメントによる影響を確認するために平成29年に敷設した、再生粗骨材を用いない高炉セメントコンクリート製ふた板についても併せて調査致しました。

調査結果については取りまとめ中ですが、再生粗骨材に起因すると思われる劣化状況は、いまのところ確認されておりません。(H30-4-3)

平成29年度中間報告会を開催

平成29年12月14日(木)仙台市戦災復興記念館において平成29年度RMPC研究会中間報告会を開催いたしました。報告会には、遠藤顧問ならびに北辻会長をはじめ、16社27名の皆様に参加いただきました。

最初に、金子副会長から、再生骨材コンクリートの耐久性試験について、凍結抑制剤散布の影響によるコンクリート製品の劣化について、今年度も継続して調査を行うため、3設置箇所の積雪前の状況を確認した結果が報告された。今年度は、高炉セメントによる影響を確認するために製造した暴露試験用のふたを、東北技術事務所の協力を得て、新たに敷設いただいたことも報告された。

続いて、(国研)土木研究所 寒地土木研究所 耐寒材料チームの野々村佳哲氏から、再生粗骨材を用いたコンクリート供試体で塩水湛水の凍結融解による表面剥離抵抗性を、ASTM C672スケーリング試験によって評価した結果が報告され、300サイクルまでの長期耐久性についても、良好なスケーリング抵抗性を示したとのことであった。
今年度、新たに作製した試験体の50サイクルまでの結果について、セメント種が支配的要因で、フライアッシュ<普通<高炉の順でスケーリングが大きくなるのは昨年と同じ傾向であること、1日水中養生の効果は明確でないこと、スケーリング量が昨年に比べ5倍程度に増大しているが原因は不明であること、などの報告が行われた。

最後に、再生骨材コンクリート普及連絡協議会の柴谷会長から、コンクリートリサイクルへの取り組みの経緯に関する講演が行われた。コンクリートのリサイクルを考えなければならないと各機関・団体が基準づくりを始めてから、JIS制定まで約30年かかっていること、近年ようやく再生骨材の使用について認知さて来ていること、その中でJISA5022(再生骨材コンクリートM)の改正作業が行われており、そのポイントについて説明が行われた。国の建築・土木の動きから、地方自治体へも波及しており、東京オリンピックを機にさらに普及させたいとの抱負を述べられた。(H29-12-26)